霞かな。
 
 
 
■ 新古今和歌集の春歌・上下は130数首である。
 なかで桜をうたったものが100余首ほどもあった。
 西行も随分と詠んでいて、彼の旅した先、いたるところに「西行桜」なるものがうまれたのも世の流れだったのだろう。
 新古今からひとつ。

ながむとて花にもいたく馴れぬれば
散る別こそ悲しかりけれ