夜の雲。
 
 
 
■ 冬の月を見上げた。
 線路の傍で、二人で歩いていた。
 駐車場があって、金網の向こうに背の高い樹が突っ立っている。
 葉はひとつもないけれど、その後ろには流れてゆく夜の雲がある。
「明るい夜だな」
「それより、寒いわ」
 
 
 
■ ひとつだけの駅を歩いた。
 途中には、メタリックなビルが幾つも並んでいた。
 空いている事務所があって、そこにベットを入れたら寒いのだろうか、等ということを考えている。