毎日がオトシマエ 3.
 
 
 
■ 坂道でよたよたしていると、ある女優さんが前を横切った。
 寅さんに出てこられる方ではなく、かつての東映映画では水商売のお姉さん役を度々こなされていた方である。
 横断歩道のないところを、向かい側にある駐車場に歩いてゆく。
 
 
 
■ 坂道の辺りにはやや俗っぽいスポーツ・ジムがある。
 その帰りなのだろう。
 飛ばしてくる車のライトを浴び、その横顔は映画そのままだった。
 もちろん皺はある。
 私はそのふくらはぎの辺りを眺めていた。