二丁拳銃のテーマ 11.
■ 地下に車を入れると、黒塗りのセンチュリーが二台並んでいた。
ひとつはTV局の迎えのもので、ひとつは私用である。
私用のものは、アルミを替えてあるので分かる。
エレベーターを待つ間、軽く会釈をした。
何階までですか、と尋ねられるので、恐れ入ります一階をと答えた。
年長者にボタンを押させるのが忍びない。
郵便受けを確認したが、スタッフが持ち帰ったようだった。
■ 着替え、頭を洗い、打ち合わせの場所に歩く。
編集の方は30代半ばくらいの妙齢で、あら、雫が垂れてますよと言われる。