二丁拳銃のテーマ 9.
 
 
 
■ 中華街と元町で買い物をしてそれから戻った。
 買ったのは珍しいだろうかという紅茶と、ワイシャツの袖を留めるバンド、アームである。何組か持っていたのだが、使うときになると何時も片方しか出てこない。
 豚肉を柔らかく煮たものが缶詰になっていて、皿の下に茹でた中国野菜を並べてから上に乗せる。これも二缶買った。
 すぐに戻れとの連絡が入ったので、今度は首都高に乗った。
 
 
 
■ 工業地帯の辺りを走っていると、あれから随分時間が経ったのだなと思う。
 あれからとは、右も左も分からずに遮二無二仕事をしていた時分だろうか。
 作品を仕上げていると、白々と夜が明ける。
 ほとんど事務所内浮浪者のような様相だった。
 別宅には戻らず、スチールケース社の椅子の上で達磨のように胡坐をかき、足がしびれているのに気づかず、右足を出すと仕事場の床で足首をくじいた。