蒼にまわる雲。
 
 
 
■ 夜の空の色にすこし紫が入って、しかも透けている。
 風をみると、もう温くはなく、すでに秋が近いのだ。
 私は港の方角を窓を開けて流していた。
 水路がいくつもあって、その上に橋がかかる。
 陸橋の色も普段は緑なのだが、そこに蒼が加わる。