飽きる。
■ 仕事でもなんでも、何か新しいことをしようとするとき、資料を眺める。
膨大に積み上げて、そこから何枚かを切り取り、後は捨ててしまう。
何かひっかかってくるものがあればよし、そうでなければそれが見つかるまで。
今捜しているのは、古いAMGのメンテの記事である。
なんのことはない、一眼レフカメラの場合とそう変わりはないようだった。
■ ここで告白すると、私には純粋に趣味と呼べるものがない。
スポーツ観戦もゴルフも、ほとんど興味がなく、酒にしても普段手に入るものの中で一番旨いものが基本になっている。
複数台のカメラを持っているが、そしてその中には普段滅多に使わないライカなども含まれているものの、これは半分が仕事なのでイタシカタがない。
仕事は結果が全てであるから、触っていて質感の乏しいデジタル一眼なども使う。
ここだけは、というような時、それは滅多にないことだけれども、コダクロームを入れたニコンを持ち出してレリーズを切ったりしていた。
が、総じて私は機材にはそれほど拘らない方だと思っている。
■ 簡単に言えば、つまらないのである。
何かに飽きたのである。
酒も女も、偉そうに何を書いているのか分からないが、例えばこれからやろうとする仕事にしても、なんだこんなものかという予感と気分が抜けてゆかない。
7人とか8人乗れる車があったとして、本当はそれが一番いいことなんだろうが、後部座席を外して畳を引いたら一番だろうとも思うのだが、最後のところで割り切れない。
別にこんな仕事をしていなくてもいいじゃないか、とも思う。
かといって、他にすることも、できることもない。