感情にまかせる。
 
 
 
■ あ、これは後で長いこと腹が立つだろうな、と思えるようなことがあって、そうしたとき最近は怒ることにしている。
 今、感情のバルブを開いているのだなと、半ば自覚しながらである。
 意外なことだが、どうも一方でそれを抑える癖のようなものがあって、相手にも立場があるのだろうからと畳み込みやすい。
 晩秋の霞町交差点は、ほぼ無法地帯だった。
 車線をふさいで客待ちをしたり、真ん中の車線でひとを降ろしたりしている。
 だが、こうした時には、季節だなと思うだけであった。