夜やもり。
 
 
 
■ 虎ノ門のホテルの傍にある長い壁に、一匹のやもりがいた。
 私は車の後ろにいて、それを眺めていた。
 薄く窓を開ける。
 おまわりが沢山いるなあ。
 大使館ありますからね。
 夜である。
 星条旗は見えない。