一円携帯とスキャバル。
 
 
 
■ 使っていた携帯電話の電池が持たなくなってきたので交換する。
 いくつかを眺めたが、不要な機能が多く、安いので構わないということにした。
 若いひとたち、例えば三十代の甘木君などは、最新のそれを使っている。
「こーいちさん、いいでしょこれ、200万画素」
 とか、見せてくれるのだが、なんだか凄そうであった。
 携帯は腕時計などと等しく、いわば時代の先端を行っていると自らに言い聞かせる、重要なツールのひとつである。
 暗闇で光ったりもする訳ですね。
 
 
 
■ いずれにしても新しいものというのは面白いのだが、ほぼその寿命は電池である。
 電池を買うよりも新しい機種の叩き売りを買った方が安い、というのは基本的に何処か間違っていて、それは私が昭和三十年代生まれだからでもあるが、光る海 光る大空。
 
 
 
■ 外出したついでに、背広をひとつ作る。
 スキャバルという生地メーカーのものである。
 裏地につけるタックが格好悪いので、隣にあったドーメルのそれをつけてもらう。
 なくてもいいのだが、そこは流れで。