泡。
 
 
 
■ 唐突に、緑坂の極めて初期の頃のものを再掲した。
 吉行さんと金子さんの対談は「面白半分」の編集室で行われ、お二方ともほぼ絶好調であったと言われる。
 つまり、先輩と後輩の仲のようなものだったのだろう。
 
 
 
■ それにしても、金子さんの描写には恐れ入る。
 さすが、タンジョンのほとりでしょぼりしょぼり、の詩人なのだが、そういった蝶々やゲンコみたいなものというのは、普段我々が目にしているところでもあった。
 周辺部は黒く焼畑農業なのだが、内奥はその通りであるという。
 なにもしなくても泡立つのは、君は蟹か。
 そうかもしれない。
 
 
 
■ 私は時々、人生の出入り口ということを考える。
 男というのは、つまらない生き物だなあということも付随する。
 例えば妙齢で、シガー・バーにいって葉巻を吹かしてるいるキャリアがいたとすれば、そんなのいねえが、段々渋くなる奴をくれ、妙齢本格派みたいな奴、と言ってにやりと笑うソムリエは大体が男であった。
 私は酔っ払い、トイレにいって置かれている小さなタオルを一枚ポケットに入れて戻ったりする。