手は打つ腹一杯。
 
 
 
■ 簡単に言うと、それほど沢山の女を知らず、薄ら笑いを浮かべ、今の現状をどこかで正当化したい男がいたとして、彼は空論に走る。
 女は逃げてゆくのだが、逃げたという意識も持たず、自分の中にある更年期手前の揺れ戻しに忠実であろうとする。