PARTAGAS.
 
 
 
■ 並木通りを出てから、中央通りにある煙草専門の店に入る。
 普段使っているライターがそろそろ寿命だからで、同じものを買いにいったのである。「同じものでいいんですか」
「いいんです」
 などと言い合い、ついでに五本入りのシガリロを求めた。
 
 
 
■ 5本と書くか、5とするか、上のように五と記載するかは結構厄介な問題で、どういうことかというと縦書きにする場合、全てを直さなければならないからである。DTP時代の癖なのだが、最近はあまりこうしたことに拘らない風潮でもあるようだ。
 
 
 
■ やや細い、ハバナ産の葉巻なのだが、セロファンに入っているので多くのミニシガリロのように乾いてしまうことはない。
 乾いた葉巻は、例えば蝉がアスファルトの上で粉になるのを見るようで、触ると脆くも崩れてゆく。
 と、こう書いていて、こうした感性というのはどうにかならないものかと考える。
 いずれにしても、普段持ち歩いているカメラバックに入れ、汐留方面へと曲がった。