夏の坂道 2.
 
 
 
■ 交番に入って道を聞くのに抵抗がなくなる。
 その辺りから大人になったのだと思うことがある。
 警官の多くが自分よりも年下になってしまっているからだろう。
 
 
 
■ 道元坂にある交番には、四角い顔をした彼が座っていた。
 丁寧に案内をしてくれる。ただし座ったままである。
 彼の体躯は大きく、夏には絞らないと動きが鈍い。