ふたつのタイピン。
 
 
 
■ 普段、ネクタイをぶらぶらさせていることが多い。
 とはいっても、年に数回しか締めることはない。
 何時までもそうも言っていられないという声もあって、時々はピンを挿したりもしている。銀がいいのだが、問題は落とすことだ。
 あ、あった。
 とか、クロークの女性に見つけてもらったこともある。
 それで、ハードボイルドのつもりで戻ってゆく。