面白半分。
 
 
 
■ というのは70年代初めの伝説的サブカルチャー誌の題名である。
 吉行さんが名づける。
 この場合、「ハーフ・シリアス」という方に重点を置くべきであって、冗談めかしてはいるけれども、根は真剣なんだよ、という按配か。
 実際、荷風の「四畳半襖の下張」裁判では、猥褻の定義をめぐって、法廷闘争が繰り広げられた。
 
 
 
■ さておき、今ネットの中での言説では、自らを笑うというスタイルをなかなか見出すことができないでいる。
 大上段に振りかぶり、既存のメディアを批判したり、ブログを始めとする新しいツールの可能性を過剰に評価してみたりする。
 その中で実名・匿名の論争が起きるのだが、実名論の方々はそれによって某かの利益を生むだろうスタンスにいるひとたちである。
 ブログにはトラックバックという仕組みがあるが、これは自動リンクである。
 他人のあるいは他社のサイトの玄関口に、ビラを貼ってゆくかのようなもので、確かにアクセスは増えるのだが、無理したアクセス数という印象は否めない。
 ブログSEOというツマラナイ技術もあったりする。
 必然的に、狭い集団の中でぐるぐると廻る訳で、それをリアルのコミュニケーションと勘違いされても困る。
 
 
 
■ ネットの上で、ムゴーイ目に会ったことのないひとたちが増えているんだろうな。
 と、あるとき私は答えた。
 酷い目とは、キャバクラで騙されるようなことですか。
 と、某プリンターメーカーの彼は言う。
 ま、仕方ないよねえ。
 そうですよねえ、オレがそんなにモテル訳ないですもんねえ。
 この自覚は昼間のものである。