場末酒場。
 
 
 
■ いいんだ、俺はここでゆっくりと滅んでゆくんだ。
 と、言った友人がいた。
 繁華街から暫く離れた、かつては栄えた路地の酒場である。
 トイレの便座はヒビ割れていて、流すと青い水が満ちていた。
 
 
 
■ その気持は分かるけれども。
 滅びるポーズを取るにも恒産が要る。