日曜日の霧。
 
 
 
■ 六時間ほど、独りで走った。
 雨が降り、そしてあがり、古いカセットを何度か聴いた。
 背中を丸めながら指のリング抜き取ったひとが20年前にいたが、それはそれ。
 今は長男が大学生になっている。
 
 
 
■ 十代の終わりにみた風景というのは、おそらく刷り込まれている。
 初めての煙草や、安い酒。
 初めての柔らかい沼のような。
 自分を取り込んで駄目にしていったものなど。