余所者。
 
 
 
■ 文章であれなんであれ、何か表現をしようとする人間は、端的に言って列の外側にいるのだろうと思う。
 それしか生きようがないんだと。
 いずれその場所に追い込まれてきてしまう。
 
 
 
■ 列の外の哀しみ。あるいは列の外からの「知」
 と言ったとたん、それは自己憐憫になる。
 にやついてくる。
 赤坂界隈のトンネルで、まだ若い浮浪者がふてくされた風情で横になっていた。
 おまえじゃまだよ、と私は思った。