Eco 飯。
 
 
 
■ 山口瞳さんの「新東京百景」という本の中には、銀座裏の中華料理屋のことが出てくる。
 大きなホテルに泊まっていてそこでは夕飯を取らず、外で簡単に済ませるというような按配であるが、その気分は分かる。
 ホテルの飯は旨いこともあるが、そうでないこともままあって、その癖いい値段がする。妙齢とこもりっきりでルームサービスをというなら分からないでもないが、そこでだけ完結することもないだろうというところ。
 たまには着替えたまえ。
 
 
 
■ この本については当時、作家だった頃の元知事が噛み付いていたことを覚えている。
 顎足付きで旅とはなにごとだ、自分などは全部自腹切っているぞ、ということなのだが、バブル期を苦々しく思う立場とたたえよ鉄カブトの立場からの確執だったのだと私は思っている。