はやい桜と。
 
 
 
■ あるとき、都心にあるホテルへ出かける。
 ひとりである。
 坂道を昇ってしばらくいくと、警邏の警官が立っていた。
 
 
 
■ ロビーに薄桃色の桜がある。
 しばらくぼんやりしながらそれを眺めている。
 大振りだが派手ということもなく、そこに野がある気配がする。