なんのせいか。
 
 
 
■ 暫く前まで、私は「ブラック日課」という酒を多用していた。
 夜遅く、コンビニで買うことができたからだが、大体が安い。
 日課であるから、そういうことであろうかと思われる。
 
 
 
■ 最近はやや出世して、別の銘柄にしているのだが、ボトルを半分ほど嘗めると次の日が使い物にならなくなる。
 若い時分は、午前中死んでいたものの、最近ともすると夕方近くまでチンボツしていることもあって、寄る年波。
 また、普段滅多に歩かないのであるが、酔うと不思議に散歩したくなって、銀座から白金台近くまで黙々と歩くこともある。
 坂道があると、そちらに入り込んだりする。
 途中にバーを見つけると、そこで休む。
 
 
 
■ かつて、田中小実昌さんが、新宿でチンボツする風情を書いていた。
 あっちいってチンボツ。こっちいってチンボツ。
 みっともない大人だよなあ、と思っていたのだが、何時の間にかそれに近いことをしている。
 それでいて仕事もしなければならないのであるから、大人というのは厄介である。
 女どころじゃねえや。
 ということにしておかねばならない。