PARTAGAS.
 
 
 
■「夜の魚」一部がラスト近い。
 この部分は、作家の小嵐先生にお褒めに預かったところで、褒められたことというのはしつこく覚えているものだ。
 今読み返すと、フロッピーだの大手PCネットだの、当時の風俗や小物がみえて面白いとも言えるのだが、それだけのこと。
 各方面への遠慮から、JRAなどについては書き足りないところも残っている。
 
 
 
■ 先週、薄い雨の中を歩いたからか、身体の中に風邪が入り込んだ。
 背中が痛む。
 隣にあるホテルのバーで、シガリロを買って今さっき封を開けた。
 パルタガズという、キューバのものである。
 ダビドフよりは重く、空腹には辛いかも知れない。
 細かな泥を吸っているような気もする。
 
 
 
■ ある新聞のデスクの方のブログに、実名でコメントを書き込んだ。
 社会的ダーウィニズムについて書かれていたからだが、そうした時、何処でそれを読んだりしたのだろうと思い出すと、実は「夜の魚」の資料だったりする。
 つまり、小説をひとつ書くためには、結構膨大な本などを継続的に集めねばならなかった。
 そこで省かれたものが、十年後に不意に滲んだりしてくる。