十二月にできた友達。
 
 
 
■ という短編小説がある。
「事件屋稼業」の関川夏央さんの手によるものだ。
 小説の出来それ自体は、巣鴨ガスタンク下へ引っ越した元国体選手で今営業マンという按配のそれであるが、この題名は適度に女々しくて気に入っている。
 どうせハードボイルドごっこなんて、女々しいもんである。
 
 
 
■ 午後から薄く頭が痛く、今薬をかじった。
 とあるメーカーから、カラーレーザー・プリンターを借りていて、その出力に追われていた。1200dpiである。ICMも効いているような気配だ。
 葉書大までならば、数年前のインクジェットで出していたものと、そう変わりのない色具合である。
 速度は圧倒的に速い。
 これで約100万というから安いのか高いのか。
 場合によっては安いこともある、という気もしている。
 
 
 
■ なるべく感傷的にならないように書き始めたのだが、これから新宿のホテルに出かける。
 世話になった担当者が突然の異動で、その送別の会の後、軽く一杯を誘ったのである。
 仕事半ばで部署を替わることの無念さ。
 そんなものがメールの文面から滲んでいて、半日、仕方の無い気分だった。
 私は組織の列の外にいるが、内側にいるひとたちもまた、同じ酒を嘗めてはいる。