雨ふたたび 5.
 
 
 
■ 微熱が下がらず、一方のPCに作業をさせながら資料を読んでいた。
 雨空にクレーンが伸びていて、あれは高輪界隈に建つ高層マンションの影である。
 薄く窓を開けていると、とぎれとぎれのピアノの音が聴こえてきて、誰かが練習をしているようだった。夕方にはやむ。そして台風も近い。
 雨足がつよくなる。