ためしたんです。
 
 
 
■ いつだったか、そんなことを言われたことがある。
 仕事の上での関係では珍しいことだ。
 どう反応するのか、みたかったのだという。
 
 
 
■ それはいかんことだな。
 と、顔から薄く血がひく。
 どう理由をつけていても、そういう気分を向ける対象ではないと。
 水というのは流れていて、水瓶に溜まる。
 溜まったものが何処へゆくのか、本人も知らないつもりでいる。