東京タムレ 3.
■ ボカアこんな村いやだ、と言って彼はどうしたかというと、疑い深い眼をして煙草なんぞを吸っている。
九十九里でもいくか、と薦めたが、じゃあ仕事どーすんですかと反駁された。
■ 私は鬱になると、外房の雑駁な海の傍に住もうかと考える。
空いたリゾート・マンションがいくつかあって、そこならば回線さえ繋がっていればどうにかなりそうだと考える。バスで駅まで30分。
つげ義春さんの漫画にもそのようにして不動産屋を廻るものがあった。
ま、現実はそうはゆかないのであって、MTGの後のタクシー代を考えねばならない。
もちろん電車も便利なのであるが、撮影機材は車でないと困る。
■ 簡単に言えば、旅に出るべきなのであって、外側からこの村を眺める。
当たり前のように文章を書き、撮影し、加工してWebに揚げたりもしているのだが、例えばこれは同世代の中で、極めて特殊な列の外なのだということも自覚していいのかも知れない。
一方で、話すよりも携帯のメールが馴染む若い世代もいる。
繋いでいるものはなんなんだろうね。