ぬるいギネス。
 
 
 
■ しばらく安いワインを飲んでいた。
 参加じゃね、酸化防止剤の入ってないとうたってあるものである。
 ワインを飲むと、随分と昔、六本木の安いイタリア料理の店にお馬鹿なカメラマンが集まり、合計で一ダース近く空けたことを思い出す。
 つまみにチーズと竹輪くれ、と騒いでいたものだった。
 

 
■ その後私は這いつくばって生きていたのだけれども、奴らはやや若いものだから、人のことを年寄り扱いしていた。
 次の日にはおねーちゃんの撮影ですよ、と小憎たらしいことを言う。
 並行輸入のメルセデスのワゴンがやや車高が低く、触媒がいかれて三桁の請求書がきたと彼は後で言っていた。
 どうしたんだよ。
 触媒抜いちゃいましたよ。
 そうだろうなあ。