河童の発熱。
 
 
 
■ ちょっと昔のものから写してみる。
「青い瓶の話」だったとおもう。
 
七勝八敗の巻。
 
 
 
■ 確か吉行さんと開高さんの対談だったと思うけれども、相手が女性との厄介の場合、こちらが全勝というのはよくない。
 七勝八敗くらいでちょうどいい、というようなことを言われていた。
 ひとつ負け越しということである。
 本質的にはいつも負けてらあ、という声もあるがさておき、なかなか含みのある言葉である。
 
 
 
■ 人生がそう楽しくもないので、書棚に手を突っ込んで色川武大さんの本を捲っていた。「うらおもて人生録」(新潮文庫)などを読む。
 そこにも、人生においては八勝七敗くらいがいい、などと書かれている。
 なにもかもうまくゆくことはありえない。
 負け方を先に考える。
 プロにおいては、フォームが一番大事。それと持続。
 相手も得をしなければならない。そうしないとスケールが小さくなる。
 この本は若いひと向けに書かれたものだから、語り口が色川さんのそれまでのものとはやや異なるのだけれども、ひとたびしくじった時の疵の重さは、実際に経験してみないと分からないこともある(略)。