黒のアマゾン。
 
 
 
■ フィルム・ノアールという映画のジャンルがある。
 ひとことで言って画面と粗筋に救いがない作品を指す訳だが、ご他聞に漏れず私もそうしたものを時々眺める。
 確かオリヴィエ・マルシャルの三部作のひとつに、ボルボのアマゾンが出てくるものがあって、その色が黒だった。
 一方、唐突にアメリカ車も登場し、それがクライスラーの300だったろうか。フランス映画には伝統的にアメリカ車が出てくるのだ。この辺りの些か屈折した心理というのは面白い。
 
 
 
■ 何時だったか試写会へ招待された時、ノアールの特集ポスターが貼ってあったことを覚えている。
 映画好きのヤロー共相手のことだろうが、こんなものを観ているとロクな大人にはなれないぜ、と思ったものだ。