池辺良の色気。
 
 
 
■ しばらく横浜にいっていない。
 仕事で出かけてもすぐに戻ってきてしまう。
 意味もなく大桟橋あたりで漠然としていられれば良いのだが、簡単に車は駐められなくなってきている。
 粋がって外でタバコ吸う訳にもいかないしね。
 
 
 
■ 池辺良さんの映画で「乾いた花」というものがある。
 1964年の作品で、一部マニアから熱烈に支持されているというものだ。
 せんだって根を詰める作業をしている時、向こうに置いてある画面で暫く眺めていた。
 映画には、小悪魔と呼ばれていた頃の加賀まりこさんも出ている。
 仕方のないお嬢さんだよなという風情なのだが、根っこにある純情のようなものが垣間見える。
 大桟橋近くにあるホテルの出てくる場面があって、昔横浜にはこうした建物がいくつもあったことを覚えている。