曇り空のカナロ。
 
 
 
■ フランシス・カナロのアルバムを引っ張り出してきて流している。
 庭を眺めると僅かに色づいていて、秋は確実に、というところだ。
 私はアルゼンチンにいったことがなく、おそらく生きている間に訪れることはないだろうとは思う。
 石畳があって老婆がいて、彼女は昔綺麗な踊り子で。
 黒い瞳をしている、というところだけは覚えている。