稲妻 2.
 
 
 
■ 夜景が綺麗だといわれるところに車をとめ、漠然としている。
 誰かが小型三脚を取り出し、デジカメで撮影をしていた。
 天辺がペントハウスのようになっているのか、昼白色や蛍光灯の光が混在している。
 向こうにはLEDが回転する、できたばかりの電波塔がみえる。
 
 
 
■ 近くにスーパーがあって、時々訳もなくいくことがある。
 びっしりと車が並んでいるが、2階では難民村のようにモダンな椅子に座って食事ができるのだ。
 決して安くもない、そして質もそれほどでもない食材が並び、穴の空いたサンダルをつっかけた男女がこの時間でもうろうろしている。
 ある種荒れた感じが、今の東京なのだと思うようにしている。