冬の夜の神々の宴 3.
 
 
 
■「冬の夜の神々の宴」がどこのフィルムセンターに置いてあるのかと思ったら、かなり南の方だった。
 野口さんの作品は東京国立近代美術館のフィルムセンターで何度か企画展が行われている。
 例えば「フィルムは記録する2005 日本の文化・記録映画作家たち」というものがあった。
 
 
 
■ 学芸の方が記された文章を辿っていくと、あの時代というものが薄っすらと浮かび上がってくる。
 サイトから引用させていただく。
 
「民俗学映画の展開[1]:野田真吉
1970年代日本のノンフィクション映画の新展開として、民俗学を基盤にした製作活動の盛り上がりがある。
1960年代には実験的趣向を見せた大ベテラン野田は、次第に民俗学へ傾斜、南信濃の神事を扱った『冬の夜の神々の宴』(1970年)を発表した後1974年には「日本映像民俗学の会」を設立する。
信州・新野の有名な雪まつりに材を採った『ゆきははなである』は、子息たちと友人による家族的な態勢で撮影を敢行、5年をかけて完成した労作。
だが、この「いきなり神事のただ中に連れ込まれ」(佐藤真)るような幻惑的な感覚は、純粋な学術記録に飽き足らぬ"映画作家"の視線が生み出したものである」
 
(上記:東京国立近代美術館フィルムセンターサイトより)