平成百話 2.
 
 
 
■ しかし、そうも言っていられない。
 誰にも身内、家族というものがあって、それを支える仕事やら日々の厄介がある。
 一方ではそれに没頭するのだけれども、頭の隅でちょっと違うぞという声がしたりもする。
 そこにいる細身の背広を着た彼もそうだという。