ワン・レィニー・ナイト・イン・トーキョー 2.
 
 
 
■ ガラスの向こうに青い光がある。
 PCのモニターだろうか。
 私はベットに引っくり返って00年頃の車雑誌を眺めていた。
 なんのせいか、90年代初めからこの辺りのものが好きで、目に付くと古本屋で買ったりしている。60-70年前後のものはまた別格だが。
 それ以降、例えば最新のものというと自腹切ったのは何時だったか。
 
 
 
■ 英国のものを翻訳した当時のそれは、そこそこ面白かった。
 編集者の方々が、気負い・粋がっていた風情が滲んでいたのである。
 ボロボロの3.5リッターのレイランド製デビス、つまりハッチバックのS30のファレディに、無理やりローバー製旧式エンジンを突っ込んでチューンした車の記事は、英国の意地という按配で、日本公演の際に秘かにランニングしていたミックを思い出させた。