都いでて逢坂こえしおりまでは。
 
 
 
こころかすめし白川の関
 
■ 西行は30歳と69歳の折、みちのくを旅している。
 23歳(1140年)に出家し73歳(1190)で逝くまでのあいだ、西行は何回か長い旅をしているのだが、東北への旅、それがどこをどう通ったのかその記録はほとんどない。
 芭蕉はその500年後、西行に倣い「奥の細道」を書き記している。
 
 
 
■ 白河の関についてはもう一首ある。
 
しらかわの関屋の月のもる影は
人の心をとむるなりけり