冷たい手 3.
 
 
 
■ 正確には「Che gelida manina」
 冷たい手を、と訳されている。
 陰影があるようなないような、あったとしてもこの国のそれとはやや異なる色合いで、恐らくは雨の色も違う。
 
 
 
■ 緑坂読者はパスタというかスパゲティを茹でたことがあるだろう。
 先日酒を飲んだ映画監督の友人は、ソースを作ることを覚えたぜと言っていた。
 彼は2度目の独身である。
 それはそれとして、ママがエプロンをしている袋ものと、何故だかわからないが向こうから渡ってきたというそれとで、明白に味が違っていることに気づく。
 水も塩も同じ。
 バージン・オイルまで一緒である。
 味が薄いか。