TOKYO ブルーレイン。
 
 
 
■ 夜半車を出した。
 辰巳から大黒、橋の近くのPAまで、すべからく赤ランプが点滅していて、そういえば週末なのだと気づいた。
 適当に降り、何時の間にか羽田辺りにいる。
 
 
 
■ 向こう側にちらちら光るものがある。
 それは揺れていて、立ち上る炎のようだった。
 地上50か60。製油所が近くにある。
 
 
 
■ 私はと言えば、モノレールの高架下に車を停めた。
 眺めると、ナチ占領時代のパウル・クレーの作品のようである。
 橋げたが連なり、その下に最強伝説黒岩を読んだこともあるだろうガードマンが立っていた。彼は多摩川を眺めている。