ウェット。
 
 
 
■ 詰めた仕事が途中で、書類の山の中で漠然としていた。
 もういいや、という按配で酒を嘗め始める。
 何時だったか、31年ものというシングルモルトを貰ったのだが、ほとんど4000円クラスの葉巻みたいな味で、普段どうにかするにはドーニモならない。
 滅多に機会はないが、お座敷で背筋を伸ばした芸者さんの三味を拝聴しているような感じである。