WILL-O-THE-WISP 4.
 
 
 
■ 国際埠頭の傍で車を停め、外に出てみた。
 路肩にアイドルしているのは市場が開くのを待つトレーラーの一群である。
 ETCの割引の関係で、時間帯がずれている。
 時々真っ黒な排気をサイドから吐き出している車体もいて、それは軽油の質なのだ。
 霧の中に突っ込んだかと思った。
 
 
 
■ 男たちは正月まで家に帰れない。
 澱のように殺気が溜まる。
 その後、車を出すのだが、決して近づいたり邪魔をしたりはしない。
 こちらは部外者だからである。