夜汽車ひとつ。
■ 私は一年をふりかえるのが好きではない。
そんなものは、北や南へ向かう深夜の高速の上か、あるいは薄く黄ばんだ新幹線の喫煙車両でやればいいと思っている。
この季節、大抵ひとりばかりはノートPCを持ち出して、その場でメールを書いたりブログを更新している男がいるものだ。
青春後期というのは見苦しいものだな、と眺めているのだが、ひとつ置いた席で、もうじき定年だろう方がPCを鞄から取り出して、デジカメと接続しているのには驚いた。
お姉さん、ビールください。